三角関数の値(2)

三角関数の値(2)

1.角度の単位

角度の単位として「度」があります。これは円を360等分したものが1度です。度を「°」で表現します。

1度を60等分したものを1分といいます。つまり60分=1度です。分を「′」で表現します。

1分を60等分したものを1秒といいます。つまり60秒=1分です。3600秒=60分=1度です。秒を「″」で表現します。

2.sin(1度)を求める

ここでは、sin(1度)を求めてみたいと思います。

2.1.A尺対応型

値を読み取るときにA尺を用いるA尺対応型では、sinのS尺は0.6度から90度まで振られているので、sin(1度)は前のページで紹介した方法で計算することができます。

S尺の1にカーソルを合わせ、A尺の目盛りを見ると、1.75となっています。sin(90度)に対応するのがA尺の100ですので、これを0.0175と読みます。実際、sin(1度)=0.0174524064372835です。

S尺の目盛り A尺の目盛り 実際の読み
90度 100 1
5度44分 10 0.1
0度34分23秒 1 0.01

2.2.D尺対応型でST尺がある

ST尺はS尺やT尺で、5度44分よりも小さい角度のsinやtanの値を求めるときに利用します。このとき比較するのに利用する尺はD尺です。

ST尺の1にカーソルを合わせてください。すると、D尺の1.75になっています。これを0.0175と読みます。

S尺の目盛り D尺の目盛り 実際の読み
90度 10 1
5度44分 1 0.1

ST尺の目盛り D尺の目盛り 実際の読み
5度44分 10 0.1
0度34分23秒 1 0.01

2.3.D尺対応型でST尺がない

ST尺がない場合は、次で紹介する「さらに小さい値を求める方法」を利用して計算します。

3.さらに小さい値を求める

ここでは、sin(2分)を求めたり、sin(3秒)を求めたりしてみたいと思います。

C尺をよく見ると、ρ°やρ′、ρ″と記されているでしょう。両面の計算尺ではどちらかの面だけに記されていることもあります。これはそれぞれ角度が小さい度、分、秒のsinやtanを求めるのに利用されます。

それでは、sin(2分)を求めてみます。D尺の2にカーソルを合わせて、そのカーソルに、C尺に記されているρ′を合わせます。そして、C尺の10に対応するD尺の目盛りを読みます。すると、5.82と読むことができます。これを0.000582と読みます。実際、sin(2分)=0.000581776384513068です。

次に、sin(3秒)を求めてみたいと思います。D尺の3にカーソルを合わせて、そのカーソルに、C尺に記されているρ″を合わせます。そして、C尺の1に対応するD尺の目盛りを読みます。すると、1.45と読むことができます。これを0.0000145と読みます。実際、sin(3秒)=0.0000145444104327733です。

C尺の10を利用するか、C尺の1を利用するかは、D尺の値が読み取れる方を利用します。片方は必ずD尺の目盛りから外れます。

実際に読み取るときの位取りですが、次の表のようになります。

角度 実際の読み
1度 0.0175
1分 0.000291
1秒 0.00000485

これを覚えなければ位取りが分からないのですが、1度のとき0が2個、1分のとき0が4個、1秒のとき0が6個と覚えればいいでしょう。

先の例ですが、sin(2分)の時は5.82となりました。sin(1分)の時は0が4個です。なので、0.000582がいいでしょう。

sin(3秒)のときは1.45となりました。sin(1秒)の時は0が6個です。sin(3秒)の時に0が6個だと不自然です。0が5個が理想です。なので、0.0000145と読みましょう。

では、sin(17秒)を求めてみましょう。D尺の1.7にカーソル線を合わせ、C尺のρ″を合わせます。C尺の10に対応するD尺の目盛りを読むと8.24となります。sin(1秒)の時は0が6個でしたので、今回は0が5個となります。つまり、sin(17秒)=0.0000824です。

最後にsin(1度)を求めてみましょう。D尺の1にカーソル線を合わせ、C尺のρ°を合わせます。C尺の10に対応するD尺の目盛りを読むと1.75となります。sin(1度)の時は0が2個でしたので、sin(1度)=0.0175となります。

ρ°は、角度の小さい場合にしか利用することができません。その目安はS尺の目盛りの左端(SI尺だと右端)にあたる6度ぐらいです。S尺でカバーしている範囲では、S尺を用いずにρ°を用いると著しい誤差が生じてしまいます。

4.小さい角度のtanを求める

小さい角度では、sinとtanを区別せずに計算することができます。

例えば、tan(1度)=sin(1度)、tan(2分)=sin(2分)、tan(3秒)=sin(3秒)です。これらの計算はこのページの上に記載されています。