そろばん

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そろばんの起源

そろばんの祖先となるものは西洋で生まれました。それは「アバクス」と呼ばれています。アバクスは私たちが知っているそろばんとは大きく違い、 「棒はなく、玉だけのそろばん」でした。玉を袋に入れて持ち運び、別に準備してある筋の入った板の上にその玉を並べて計算をするといったものでした。

中国のそろばん

西洋のアバクスと比べれば、中国のそろばんはずっと後のものです。中国でそろばんが広く使われるようになったのは13世紀ころからです。

中国のそろばんは、現在日本で使われている日本のそろばんに似ています。

しかし、中国のそろばんと日本のそろばんとは、いくつかの違いがあります。

まず、中国のそろばんの玉が丸いのに対して、日本のそろばんの玉はひし形です。計算する上では日本式、つまりひし形の方が早く計算できます。

また、玉の数も違います。後で述べますが、昔の日本のそろばんは「上に2つ・下に5つ」の玉がありました。 現在中国で使われているそろばんもこれと同じものです。しかし日本では「上に1つ・下に4つ」の玉があるそろばんが使われています。

日本のそろばんの遍歴

日本のそろばんの起源は中国にあるといわれています。室町時代に中国から伝えられました。その時に伝わったそろばんは「上に2つ・下に5つ」の玉がある 中国式のそろばんでした。

豊臣秀吉が朝鮮出兵をした文禄時代(16世紀)には、日本でもそろばんが作られるようになっていました。

江戸時代までは「上に2つ・下に5つ」のそろばんが使われていました。しかし、明治時代に入ると、 しだいに「上に1つ・下に5つ」のそろばんが使われるようになりました。

「上に1つ・下に4つ」のそろばんが普及するようになるのは 昭和13年以降です。この年、文部省の国定教科書の4年生に初めて「上に1つ・下に4つ」のそろばんが登場しました。 その後急速にこのタイプのそろばんが広がり現在に至っています。

そろばんが生き残ったわけ

計算尺は電卓の登場とともに急速に衰退しましたが、そろばんはいまなお使われています。それはなぜでしょうか。

そろばんがなくても、そろばんを使った計算ができるようになるということが一つの理由ではないでしょうか。 そろばんを使いこなすようになると、そろばんがなくても、パチパチ計算できる人がいますよね。電卓がない環境でもすばやく計算ができるようになるわけです。

その点、計算尺は劣っています。計算尺なしで計算尺の方法を使って計算できるようになるためには、メモリの位置を厳密に覚えなくてはなりません。 それは明らかに不可能です。

そのほかにもそろばんが優れている点があると思います。そろばんは今後も広く使われると思います。

参考文献

学習研究社「算数おもしろ大事典」1994年2月20日初刷発行 ISBN4-05-600142-1