計算尺での足し算・引き算

計算尺での足し算・引き算

普通計算尺では足し算・引き算ではできないといわれていますが、裏技を使えば足し算・引き算をすることができます。ただ、一度値を読み取ってもう一度その数を置くという作業が必要となります。

計算の原理

ここでは足し算・割り算の計算方法を紹介するのですが、計算尺においては掛け算・割り算が基本です。そこで、次のように式を変形しておきます。

つまり、b÷aをまず計算し、その値を読み取り、1を加え、さらにaを掛けるという手順を踏みます。

計算方法

ここでは、2+3の計算をしてみましょう。このように式変形をします。

まず、3÷2の計算をします。D尺の2にC尺の1を合わせます。

そして、D尺の3に、カーソル線を合わせます。

すると3÷2の答えがC尺に求まるので、1.5を読み取っておきます。そして、その値に1を加えて、C尺の2.5にカーソル線を移動させます。

すると、D尺に答えの5が求まります。

割り算の方法について

いつもの計算方法では、D尺の3にC尺の2を合わせますが、今回の計算方法は今までの計算方法と違っているのがお分かりいただけたでしょうか。下の図をご覧ください。

上が今回の計算方法、下が従来の計算方法です。どちらの場合も「(1)の長さ - (2)の長さ」の計算をしています。C尺とD尺では目盛の振り方が同じですから、今回の計算方法で計算をすればC尺上に3÷2の答えが求まります。

足し算・引き算の応用

今回の足し算・引き算の方法をさまざまな計算に応用することができます。そのためには、このように式を変形します。

この方法を応用することで、計算尺を使って加減法の含まれる計算をすることもできます。