このページでは、足し算・引き算を行うように作成された計算尺の使い方を紹介しますので、実際に流通している計算尺を利用することはできません。「計算尺 Add Style」をご利用ください。
まず、0.3+0.5の計算をしてみましょう。
D尺の0.3にC尺の0.0を合わせます。
そして、カーソル線をC尺の0.5にあわせ、その位置のD尺の目盛りを読むと、答えの0.8となります。
D尺の0.3にカーソル線をあわせ、カーソル線にCI尺の0.5を合わせます。CI尺の0.0に対応するD尺の目盛りを読むと、答えの0.8を読むことができます。
0.8-0.5をしてみましょう。
D尺の0.8にC尺の0.5を合わせます。
そして、C尺の0.0に対応するD尺の目盛りを読んでみると、答えの0.3となります。
D尺の0.8に、CI尺の0.0を合わせます。カーソル線をCI尺の0.5にあわせ、D尺の目盛りを読むと答えの0.3が求まります。
以上をお読みいただければ、足し算が一般的な計算尺の掛け算に対応しており、引き算が割り算に対応しているということが分かります。
一般的な計算尺ではC尺の1を10と読んだり、100と読んだりすることがありました。それではこの「計算尺 Add Style」ではどのようになっているのでしょうか。
位取りについて、2つのことが言えます。
一つ目は、一般的な計算尺と同様な位取りを考えることができるということです。つまり、C尺の0.1を1.0と読んだり、0.01と読んだりすることができます。
目盛り | 読み1 | 読み2 | 読み3 |
---|---|---|---|
0.0 | 0 | 0.00 | 0 |
0.1 | 1 | 0.01 | 100 |
0.2 | 2 | 0.02 | 200 |
0.3 | 3 | 0.03 | 300 |
0.4 | 4 | 0.04 | 400 |
0.5 | 5 | 0.05 | 500 |
0.6 | 6 | 0.06 | 600 |
0.7 | 7 | 0.07 | 700 |
0.8 | 8 | 0.08 | 800 |
0.9 | 9 | 0.09 | 900 |
1.0 | 10 | 0.10 | 1000 |
つまり、「300+500」の計算や「0.08-0.05」の計算は「0.3+0.5」や「0.8-0.5」の計算と同様な方法で行うことができます。
「計算尺 Add Style」では、目盛りが等間隔に並んでいるため、目盛りをずらして計算することができます。
つまり、D尺では0.0~1.0までの目盛りが並んでいますが、これを1.0~2.0までと読んだり、上で述べた位取りと合わせて10~20までの目盛りが並んでいると考えて計算することができます。
目盛り | 読み1 | 読み2 | 読み3 |
---|---|---|---|
0.0 | 1.0 | 0.30 | 100.0 |
0.1 | 1.1 | 0.31 | 100.1 |
0.2 | 1.2 | 0.32 | 100.2 |
0.3 | 1.3 | 0.33 | 100.3 |
0.4 | 1.4 | 0.34 | 100.4 |
0.5 | 1.5 | 0.35 | 100.5 |
0.6 | 1.6 | 0.36 | 100.6 |
0.7 | 1.7 | 0.37 | 100.7 |
0.8 | 1.8 | 0.38 | 100.8 |
0.9 | 1.9 | 0.39 | 100.9 |
1.0 | 2.0 | 0.40 | 101.0 |
この際注意しなければならないのは、D尺とC尺あるいはCI尺を用いて計算をするときに、それぞれの尺の目盛りが意味している桁を合わせなければならないということです。
たとえば、D尺を0~10、C尺も0~10をあらわしていると思えば、C尺とD尺を利用して足し算・引き算をすることができますが、D尺を0~10、C尺が0.0~1.0をあらわしていると思って計算をすることができません。
また、桁があっていればD尺を1.0~2.0、C尺が0.0~1.0をあらわしていると思って計算をすることができます。
たとえば、D尺の0.3(これを1.3と見る)にC尺の0.0をあわせ、さらにC尺の0.5にカーソル線を合わせてD尺の目盛りを読むと0.8になりますが、これを1.8と見ることで足し算をすることができます。